「子供の成長に合わせて家を買い替えたいけれど、今の住宅ローンがまだ残っている……」
このようなご相談をいただく際、多くの方が「今の家を売ったお金で残債をすべて返せるか」を気にされます。
既存のローンが残っている状態からの住み替えには、主に2つの方法があります。
①売却損が出る場合の「住み替えローン」
②売却損が出ない場合の「買い先行(後売却)」
今回は、この2つの方法の「審査の難易度」や「審査基準」を比較して解説します。

まずは、金融機関がどのような融資スタンスでこれら2つのパターンを見ているか、比較表にまとめました。
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比較項目 |
①売却損が出る場合 (住み替えローン) |
②売却損が出ない場合 (買い先行) |
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主な対象者 |
売却額 < ローン残高 の方 |
売却額 ≧ ローン残高 の方 |
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融資の仕組み |
新居の購入資金 + 旧居の残債(一括融資) |
新居のローンのみ実行(旧居は後で完済) |
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審査のハードル |
極めて高い(担保価値以上の超過融資) |
一般的〜やや高い(条件付きで有利に進められる) |
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返済比率の計算 |
新しい「住み替えローン」のみで計算 |
現在のローンを「除外」して計算できる可能性が高い |
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融資の条件 |
同日決済が絶対条件(売却と購入を同時 |
新居の融資実行後、「〇ヶ月以内の旧居売却・完済」が条件 |
家を売ってもローンが残ってしまう場合、そのマイナス分を新居の購入資金に上乗せして借りるのが「住み替えローン」です。
手元資金(自己資金)を減らさずに住み替えられるメリットがありますが、融資する金融機関側から見ると「新居の担保価値を大幅に超える融資(オーバーローン)」となるため、審査のハードルは劇的に上がります。
住み替えローンの「壁」
借入総額が「新居の価格+旧居の残債」に膨らむため、当然、返済比率の審査が厳しくなります。金融機関からすれば、「購入する新居の価値(担保価値)」を大きく超える金額を貸し出すことになるため、貸し倒れのリスクが非常に高い融資と判断されるからです。そのため、通常の住宅ローンよりも「返済比率にどれだけ余裕があるか」がシビアにチェックされ、少しでも年収に見合わないと判断されれば、即座に審査のハードルは跳ね上がります。
また、 住み替えローンは、旧居の売却(完済)と新居の購入(融資実行)を同じ日の同じ時間帯に実行する必要があります。万が一、売却側のスケジュールが1日でもズレると融資が実行できなくなるため、不動産会社との完璧な連携が不可欠です。
「今の家を売ればローンは完済できる(またはプラスになる)」という見通しが立っている場合、新居の購入を先に行う「買い先行」が可能です。
「今のローンがある状態で、新しいローンを申し込んだら2重債務(ダブルローン)になって審査に落ちるのでは?」と心配される方も多いですが、実はここが住宅ローン実務のポイントです。
「買い先行」の審査のリアル
多くの金融機関では、売却損が出ない見込みであれば、不動産会社との媒介契約書や現自宅の査定書等を提出することを前提に、現在の住宅ローンを返済比率の計算から除外して審査を行ってくれます。つまり、現在のローンがないものとして新居の審査が受けられるため、審査のハードルはぐっと下がります。
ただし、金融機関からは以下のような条件がセットでつきます。
【一般的な融資条件】
新居の融資を実行した後、「〇ヶ月以内(一般的には3ヶ月〜1年程度)に、今の家を確実に売却して現在のローンを完済すること」
この期間内にしっかりと旧居を売却しきるスケジュール感と、確実に買い手を見つけられることが非常に重要になってきます。
住み替えのローンは、単に「新居の価格」だけで計算する通常の住宅ローンとは違い、現在残っているローンの契約内容、現在の正確な売却査定額、そしてお客様の現在の年収という3つの要素を複雑に掛け合わせてシミュレーションする必要があります。
特に買い先行の場合、「融資実行から〇ヶ月以内の売却条件」をクリアするために、確実な売却ストーリーを描いて金融機関と交渉することが、重要になります。
ポラスでは、万が一、期間内に売れなかった場合に備えた「買取保証制度」などもご用意しているため、金融機関への交渉も非常にスムーズに進めることができます。
「今のローンを残したまま、いくらまでなら無理なく借り換えられるか?」「我が家の場合は返済比率から除外できるか?」など、お客様の状況に合わせた最適な資金計画をご提案いたします。
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