当ホームページを通じ、永住権を持たない外国人のお客様から住宅ローンの相談をいただく事が度々あります。
日本の永住権を持たない方の場合、母国に帰国してしまう可能性があると考えられるため、多くの金融機関では住宅ローンの融資を行っていませんが、一部の金融機関では申込が可能です。
融資の可能性がある金融機関には大別して3つの選択肢があります。
A:条件を満たせば通常の住宅ローン商品を利用できる金融機関
B:永住権のない外国人の方向けの専用商品がある金融機関
C:外国資本の金融機関
イメージとしてはA>B>Cの順で条件が厳しくなりますが、概ね金利等の条件も同じ順で良くなると考えてよいでしょう。
それぞれ、どのような銀行でどんな条件を要するのかを簡単にご紹介します。
例)三菱UFJ銀行 / 三井住友銀行
永住権を持たない外国人の方に求められる条件には次の様な項目があります。
・借入人本人が通訳を介さずに日本語で住宅ローンの内容を理解することができる
・日本に5年以上居住している
・売買契約金額の80%以内の借入であること
・結婚していること
・国民保険料・社会保険料・国民年金・住民税等を遅滞なく支払っていること
一例ですがこういった条件を満たしていれば上記の銀行で借りられる可能性があります。
あくまでも通常の住宅ローン商品の範疇で借入ができるため、金利や借入期間に初めから制限が設けられている事はありません。(審査の結果として最優遇金利が適用されない、などといったことは当然ありえます。)
また、配偶者が日本人または永住者であれば、配偶者を連帯保証人に設定することで通常の住宅ローンの範疇で審査可能な銀行もあります。
例)イオン銀行 / 東京スター銀行
これらの銀行は通常の住宅ローンの商品とは別に、永住権を持たない外国人向けの商品を用意しています。
例えばイオン銀行の商品の利用条件には次の様な項目があります。(一部抜粋)
・給与所得者は6ヶ月以上勤務していること
・会社経営者および個人事業主は事業開始後3年を経過していること
・就労に制限のない在留資格をお持ちの方
・日本語(読み、書き)がご理解いただける方
・物件価格の20%以上の自己資金を使用される方
こういった条件を満たせば申込可能です。Aの銀行と比べると居住年数制限などが無く、少しハードルが低くなっています。
ただし金利や借入期間が通常の住宅ローンとは異なります。借入期間は1年以上15年以内となり、基準金利は店頭表示の住宅ローン金利に1.00%を加えた利率となります。
Aの銀行と比べると条件が緩和された分、ローンの商品内容に制約が付加されたような形です。
例)交通銀行 / 中国銀行
主に中国籍の方向けになりますが、中国の銀行である中国銀行、交通銀行などは日本に居住する中国籍の方向けに住宅ローンの融資を行っています。
条件や金利について具体的な情報はわかりませんが、中国の政策金利からすると日本の住宅ローンよりも高い金利になると考えられます。
永住権を持たない外国人の方が住宅ローンを組む際の選択肢について、少し具体的な事例を交えながらご紹介しました。
永住権を持たない方が住宅ローンの申込をする場合は、闇雲に申込をするのではなく、ご自身の状況と各銀行の条件をよく考慮した上で、金利等の内容が良い銀行に優先的にトライしていくのがよいでしょう。
私たちポラスのローンコンシェルジュはローンのご相談を受け付けております。自分はどんな銀行で借りられる可能性があるのか気になる方、それ以外のことでも住宅ローン全般について知りたいことがある方、是非ご相談ください。
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