ポラスの提携ローンをご利用いただいているお客様では、
ペアローンでお申し込みされる方が増加傾向にあります。
マイホームは人生における最も大きな買い物の一つです。
かつては夫の収入を基に住宅ローンを組むのが一般的でしたが、共働き世帯が主流となった現代において、夫婦の収入を合わせてローンを組むスタイルが定着しています。その代表的な方法が「収入合算」と「ペアローン」ですが、ポラス提携ローンをご利用頂いているお客様では後者のペアローンの利用が伸びている傾向にあります。
(注)こちらのブラフは、2023年4月の件数を1として件数の増減を表したものとなります。
収入合算とペアローン、その違いとは?
■収入合算は、主たる申込者(例:夫)の収入に、配偶者などの収入を合算して借入可能額を増やす方法です。
契約する住宅ローンは1本で、収入を合算する人は「連帯保証人」または「連帯債務者」になります。
- 連帯保証型: 住宅ローンの契約者は一人で、もう一方はその返済を保証する立場です。手続きが比較的シンプルで、諸費用も一人分で済むのがメリットです。しかし、住宅ローン控除(減税)や団体信用生命保険(団信)の恩恵は、原則として契約者本人しか受けられません。
- 連帯債務型: 夫婦などが連名で一つの住宅ローンを契約します。双方が返済義務を負い、住宅ローン控除もそれぞれの持ち分に応じて適用されるメリットがあります。ただし、団信は主債務者のみの加入となるか、夫婦連生団信といった特別な商品を選ぶ必要があります。
■ペアローンは、夫婦がそれぞれで住宅ローンを契約する方法です。例えば4,000万円の物件に対し、夫が2,500万円、妻が1,500万円のローンを組むといった形です。お互いが相手のローンの連帯保証人になるのが一般的で、ローン契約は2本になります。
なぜペアローンを選ぶ方増えてきているのか?
収入合算に比べて、契約が2本になることで諸費用がかさむといったデメリットがあるにもかかわらず、ペアローンの利用が伸びている理由を推測してみます。
1. 手厚い保障への安心感(団体信用生命保険の充実)
ペアローンが支持される最大の理由の一つが、団信によるリスクヘッジです。ペアローンでは夫婦それぞれが自身のローンに対して団信に加入します。これにより、万が一どちらかが死亡または高度障害状態になった場合、その人のローン残債は保険金で完済されます。残された配偶者は自身のローン返済に専念すればよく、経済的な負担を大幅に軽減できます。
一方、収入合算の連帯保証型では、多くの金融機関で主債務者にしか団信が適用されません。もし収入合算者(連帯保証人)である妻に万一のことがあっても返済額は変わらず、逆に主債務者である夫に万一のことがあった場合、妻が残りのローン全額の返済義務を負うことになります。この「保障の手厚さ」の違いが、将来のリスクに備えたいと考える堅実な夫婦にとって、ペアローンの大きな魅力となっています。
2. 住宅ローン控除の恩恵を最大化
住宅ローン控除は、年末のローン残高の0.7%が所得税などから最大13年間にわたり控除される制度です。ペアローンでは、夫婦それぞれがこの制度を利用できるため、世帯全体での節税効果を最大化できる可能性があります。特に、近年の住宅価格高騰により借入額が大きくなる中で、この税制優遇を最大限に活用したいというニーズが高まっています。
3. 借入可能額の拡大と高まる住宅価格
都市部を中心に続く住宅価格の上昇は、より多くの借入額を必要とさせています。ペアローンは、夫婦それぞれの信用情報と返済能力に基づいて審査されるため、収入合算(特に連帯保証型)よりも世帯としての借入可能額が大きくなる傾向があります。希望する物件に手が届くように、より多くの資金を確保する手段としてペアローンが選ばれるケースも増えています。
4. 共働きスタイルの定着と「対等な関係性」
女性の社会進出が進み、夫婦共働きが当たり前となった現代において、それぞれが独立した経済主体として住宅ローンを契約するペアローンは、「対等なパートナーシップ」を象徴する形として受け入れられやすい側面もあります。それぞれが自身の名義で資産を持ち、返済責任を負うというスタイルが、現代の夫婦の価値観に合致していると言えるでしょう。
ペアローン選択における注意点
多くのメリットがある一方で、ペアローンを選択する際には慎重な検討が必要です。
- 諸費用の増加: ローン契約が2本になるため、契約時の印紙代や事務手数料、司法書士への報酬などがそれぞれに発生し、初期費用がかさみます。
- ライフプランの変化への対応: 出産や育児、介護などによる一方の収入減少や、転職、離職といったライフイベントが発生しても、返済義務はそれぞれに継続します。長期的な視点で、無理のない返済計画を立てることが不可欠です。
まとめ
ペアローンの利用拡大は、団信による手厚い保障、税制優遇の最大化、そして共働きというライフスタイルの定着といった、現代社会のニーズと価値観を色濃く反映した結果と言えます。それは単に借入額を増やすための手段ではなく、将来のリスクに備え、家計のメリットを追求する合理的な選択肢として認識され始めています。
ただし、そのメリットの裏側には諸費用の増加や将来の不確実性といったデメリットも存在します。マイホーム購入という大きな決断を前に、目先の借入可能額だけでなく、10年後、20年後の家族の姿を想像しながら、ご自身の家庭にとって収入合算とペアローンのどちらが最適なのか、じっくりと話し合い、比較検討することが何よりも重要です。
ポラスのローンコンシェルジュは、ポラスグループが提携する金融機関の中より、お客様に最適な住宅ローンをご提案いたします。ご自宅のご購入・リフォーム等、住宅に関する相談・質問がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください♪
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