ローン相談

団体信用生命保険の各種特約について

諸費用 団体信用生命保険

公開日

2023.4.21

更新日

2023.5.17

住宅ローンを組むにあたり、団体信用生命保険(以下、団信)に加入することは広く知られておりますが、団信の各種特約の内容についての詳細は、あまり知られていないかも知れません。

今回は、その各種特約について、紹介致します。

ちなみに、一般の団信は、被保険者が、死亡または所定の高度障害状態に該当した場合に住宅ローン残高を保障する保険です。

 

近年は、様々な種類の特約が商品化され、それぞれ所定の状態に該当した場合に住宅ローンの返済を一定期間や一定額を免除、あるいはその時点の住宅ローンの残債すべての返済を免除するのが、その内容となっています。以下で、各種特約の内容を見ていきましょう。

 

 

①がん保障特約

 所定のがん(悪性新生物)と診断確定された場合、住宅ローン残高が0円もしくは一定額減額されます。

商品によって残高が0円となるタイプの他に、住宅ローン残高が2分の1になるタイプなど様々あります。

一般的に90日間の免責期間が設けられています。上皮内がん(上皮内新生物)の場合には、保障対象外となるケースや所定の一時金を支払うケースなど、商品によって取り扱いが変わることがあります。

 

②三大疾病保障特約

 がん(悪性新生物)・急性心筋梗塞・脳卒中と診断されて所定の状態になった場合、住宅ローン残高が0円あるいは2分の1などになります。がんについては、がん保障特約と似た内容の保障です。

なお急性心筋梗塞は初めて医師の診療を受けた日からその日を含めて60日以上の労働制限、脳卒中は60日以上の言語障害などが継続したと医師が診断した場合に住宅ローンの返済が免除になるなど、その商品によって適用条件が細かく設定されています。

 

③八大疾病保障特約

がん(悪性新生物)・急性心筋梗塞・脳卒中・高血圧症・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎で所定の状態になった場合、住宅ローン残高が0円になるなどの特約です。

八大疾病に加えて、大動脈瘤・大動脈解離・上皮内新生物・悪性黒色種以外の皮膚がんを加えた11疾病を保障する商品もあるなど、保障される疾病の範囲は多様化しています。

 

④就業不能保障特約

病気やけがによる就業不能状態を保障します。毎月の住宅ローン返済日において、所定の就業不能状態が一定期間(例えば15日など)を超えて継続していた場合、毎月の住宅ローン返済額が一定期間免除されます。

 

また、上記以外の保障特約を商品として用意している金融機関があります。

 

 

団信の特約は住宅ローンの返済支援を目的とするものであるため、医療費などへの備えを目的とする民間の医療保険などとは、必ずしも同一の内容ではなく、保障の大きさや期間が異なります。

団信の特約では、民間の医療保険などとは違い、保障期間は住宅ローンの返済完了までです。

 

各団信の特約において、保険料は別途に支払うのではなく、住宅ローン金利に保険料相当分を上乗せして支払うことが多いです。

保障される種類や内容、金融機関によって異なりますが、住宅ローン金利に、0.1~0.5%程度を上乗せした金利となります。

中には、金利の上乗せ無しで特約の提供をしているケースも一部ありますが、無料でどこまで保障されているかは十分に確認しておきたいところです。

 

長期にわたる住宅ローン返済においては、想定できない様々なリスクに直面することがあることを認識して、住宅ローンの金利だけに着目するのでは無く、団信の商品にも目を配ることは大事だと思います。

 

 

 

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