住宅ローンを選ぶうえで気になるのが“金利”ですが、金利には実際の支払いに際して適用される「実行金利」の他に「審査金利」という金利があるのをご存じでしょうか?
一言で言えば、金融機関で<ローン審査をする際に使用する金利>の事です。
本記事では審査金利について詳しく説明致します。
審査金利とは?
「審査金利」とは、文字どおり金融機関が住宅ローンをいくらまで貸し出しできるか審査をする際に使用する金利の事で、一般的に実行金利よりも高めに設定されています。
実際2023年8月現在では、審査金利を3~4%程度に設定している金融機関の割合が高いのですが、なぜ高めの設定になっているのでしょうか?
上記の疑問については、住宅ローンでお金を貸す側である金融機関の心理を考えると、分かりやすいかと思います。
金融機関はお金を貸した後に金利が上昇した場合を想定し、高い金利でもローンの返済が可能かどうかを判断する一つの材料として、審査金利を用いて審査を行います。
その為、実際に借りる金利よりも高い金利で審査をしている訳です。
変動金利の住宅ローンであれば、ローン返済期間中に金利が上昇する局面が想定されます。今の低金利からすると信じられませんが、日本経済が絶好調だったバブル期は、変動金利で8%以上という時期もありました。
尚、審査金利は各金融機関が異なる金利設定をしており、一般的に以下の様な傾向があります。
(※審査金利が高い事が必ずしも審査基準が厳しいという訳ではありません)
審査金利は借入可能額に影響する
審査金利は返済比率と関連し、借入可能額に影響します。
< 年収 500万円、借入希望額 3,500万円、借入期間 35年 他債務無し >
上記条件を前提とし、各金融機関毎に設定している審査金利と返済比率が、借入可否にどの様に影響するか表にまとめました。
※本表上の借入可否については、年間返済額上での判断を簡易的に示したものになります。実際の住宅ローン借入可否については他の審査基準にも影響を受けます。
<本表の見方>
A:年収から返済比率を乗じて年間返済額の上限を算出したもの
B:3,500万円の借入に対して、審査金利を加味して年間返済額を算出したもの
A>Bの状態であれば借入出来る可能性が高くなり、A<Bの場合は借入出来る可能性が低くなります。
項番①は返済比率35%、審査金利が3%の場合で A>B の為借入出来る可能性が高い
項番②は審査金利が①と比較して1%高い(3%→4%)為、年間返済額(B)が増加した結果 A<B の為借入出来る可能性が低い
項番③は審査金利が①と比較して1%高い(3%→4%)ですが、返済比率が①②と比較して5%高い(35%→40%)為、年間返済額上限(A)の数値が175万円→200万円に増加した結果 A>B となる為借入出来る可能性が高い
金融機関の審査金利(参考)
弊社提携金融機関様の審査金利と返済比率をまとめてみました。
審査金利は定期的に変動があります。返済比率も資金計画や勤続年数等によって異なる場合がありますので、参考までにご覧下さい。
フラット35は実際に審査をした月の実行金利=審査金利となる為、常に公表されている情報になります。
複数の金融機関で審査をした上で、借入可能額が異なる要因の1つとして、審査金利や返済比率が大きく影響している事が分かります。
ま と め
いかがでしたでしょうか?
金融機関の審査は審査金利と返済比率だけで決定している訳ではありませんが、事前に資金計画を立てる上で参考にして頂ければと思い、記載させて頂きました。
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