ポラスの分譲住宅

庭を建物の中心に配置

ウチノニワ

ポラテック株式会社 PO HAUS、株式会社ポラス暮し科学研究所

プロデューサー:ポラテック株式会社 PO HAUS 加瀬貴英
ディレクター:ポラテック株式会社 PO HAUS 石田明秀
ポラテック株式会社 ポウハウス デザイナー: 川根直、株式会社ポラス暮し科学研究所 インテリアデザイナー:野村聡子

有限会社田主丸緑地建設と共同受賞

社会の変化、ライフスタイル、価値観の変化への
対応を目指し、庭を中心とした住宅

概要

「ウチノニワ」は、住まい手どうし、及び社会との距離感を再定義した住宅である。社会の変化、ライフスタイル、価値観の変化に対応する住宅を目指し、庭を中心とし住宅に取り込むことで出来た領域は様々な要素を持ち、各々の最適な距離感を一つの住宅の中で創り出す。

①庭を建物に取り込み、開放性と閉鎖性を併せ持つ「内外空間」、②内へのアプローチ、内の延長、内の分離、内を繋ぐ、四つの要素を持つ「ウチノニワ」、③住宅に於けるワークスペースの在り方を提示する「ハナレ」をデザインし、余剰空間に計画されがちな庭に多様な属性を持たせた。

住まい手どうし、及び社会との距離感を再定義した住宅

特徴

コンセプト「人と人」「人と社会」に最適な距離感を一つの住宅の中で創り出す

庭を歩いてハナレへ、家でありながら職住分離の為の庭がある
プライバシーの確保と開放的な暮らしを実現する庭
各室の窓空間
庭と居間を一体的に使う、アウトドアリビング
【デザインが生まれた理由/背景】
コロナウイルスの流行は、住宅への価値観の転換点となった。人と人、人と社会の関わり方が変わった昨今、余剰空間に計画されがちの庭に着目し、庭を建物の中心かつ外部からのアプローチに配置する事で住まい手同士、及び社会との適切な距離感を作り出す緩衝帯としての役割を与えられないかと考えた。在宅時間が増え、住宅は単に安らぎの場ではなくなってきている。住宅が職(在宅ワーク)をはじめ、学び(自宅学習)や遊びの場にもなる。必然と家族間の距離は今までにも増して近くなり在宅時間が増えたが故に過去に感じたことがないようなストレスを抱える人も多くなった。その中で、住宅における家族間の距離の取り方、外部空間の在り方を問うため、社会への発信源となる住宅展示場に於いて、ウチノニワを提案する。
【デザインのポイント】
・庭を建物に取り込み、開放性と閉鎖性を併せ持つ「内外空間」
・内へのアプローチ、内の延⾧、内の分離、内を繋ぐ、四つの要素を持つ「ウチノニワ」
・住宅に於けるワークスペースの在り方を提示する、「ハナレ」
審査員評価
住宅における家族間の距離の取り方や外部空間のあり方を広く社会に発信することを目標に、住宅展示場に建てられた住宅である。庭を中心に、いかに内部空間に庭の豊かさを取り込むか、という姿勢はもちろんのこと、その提案が、平面計画だけではなく、立面の多様な表情としても現れている点に、多くの評価が集まった。内外の連続性を誘導するために、床の素材を揃える工夫や、緑が映える外壁色を選択するなど、目標の実現に向かうための具体的なアイデアの数も多く、好感を覚えた。ぜひ、多くの完成住宅でこの姿勢を展開・発展させてほしい。