ポラスの分譲住宅

在宅ワーク

家の中のノマドワーカー
~B/N上尾~

ポラスマイホームプラザ株式会社

プロデューサー:森田 昌久
ディレクター:内野 貴通
デザイナー:塚原俊紀、針村 真未

仕事と生活
程良い距離で心地よくつながる豊かな暮らし

概要

コロナ禍により在宅ワークをせざるを得ない状況となり、家に居る時間が増え、感じたことがある。ノマドワーカーはカフェで仕事をし、一定の職場を持たず好きな場所で自由に仕事をする。しかし、在宅となると外ではなく、中に最適な環境を求めることとなる。WiFi環境化にあれば家中、何処でも仕事場となるが、居心地の良い場所を探しても家具の配置に作用され意外と少ない。当然ネットカフェやカフェに似た場はなく、外を感じる土間や縁側等もなく、理想の居心地を持つ空間がないことに気付いた。そこで、外に求めていたものを中に取り込みたいと考えた。緑を感じ、空を感じ、こもったり、寝転んだり、その場特有の空気感のある場を点在させれば、仕事以外にも日々の暮らしを豊かにしてくれると考えた。今後も在宅ワークが増え、新しい生活スタイルが続く中、仕事と生活が密接につながり、両方を満足する住まいが必要だと考える。

お気に入りの居場所、ネットカフェのような「ヌック」

特徴

コンセプト 在宅ワーク「家の中のノマドワーカー」

「カフェのような居場所」造付けのダイニングテーブル
「こもり感のある居場所」小スペースで多くのことを叶えてくれる居場所
「緑を感じる・空を感じる居場所」空を感じ、緑を感じ、風が心地よいテラスワーク
シンボリックなフォルムで魅力的な「小さな街」をつくる
【コンセプト】
単に仕事場が、家に移動し、生活を圧迫するのではなく、家という限られた空間1を共有することで 仕事1 生活1 家全体を自由に使う。 魅力のある場を点在させ、場を共有する。
【設計ポイント】
外に求めるものとは何か、実際の外の環境を中に取り込み、違和感なく暮らしに馴染ませようと考えた。こもり感のあるネットカフェを「ヌック」として居間に隣接させた。座ったり、寝転んだり、窓から緑を楽しんだり、カウンターで仕事に読書、棚には好みの本を並べ、趣味の物を飾ったり。小スペースで多くのことを叶えてくれる居場所。また、カウンターと一体のダイニングテーブルを造付け、ライティングレールに好みのペンダントを飾れば、自分だけのノマド空間。カフェの雰囲気をロングカウンターが叶えてくれます。吹抜けにより空を感じ、テラスの木々が癒しをもたらし、新しいアイデアが浮かびます。複数、居場所を設けることで夫婦共々、在宅ワークに対応し、毎日の気分で選べる家の中のノマドワーカーである。造作材は、既製品の脚、メラミンカウンター、木製部材を大工施工で組み合わせ、コストを抑えつつ頑丈に仕上げる工夫を施した。
審査員評価
コロナ禍を経て、日々の生活や、その器としての住宅は、大きな変革を迎えることとなった。家にいる時間が増える。家族と過ごす時間が増える。この当たり前のことが実はこれまでの住宅ではあまり考慮されていなかったのかもしれない。この住宅は、そんな家で過ごす時間を豊かにするためのアイデアに溢れている。腰掛けたり横になったりと、家のあちらこちらにたくさんの居場所がある。時に壁に向かい、時に庭を眺め、そんな数珠つながりの居場所の連続体は、少し場所を変えれば劇的に雰囲気も、心持ちも変わるのだろう。家の中を動き回ることも楽しそうだ。このような視点は、今後の住宅設計に不可欠なものとなるだろう