ポラスの分譲住宅

今日はどこで何をしよう?

ボーダレスな家

ポラスガーデンヒルズ株式会社

ディレクター:松井孝治
デザイナー:工藤政希、稲葉瑛

家・庭・カーポートの境界をなくした
自由度の高い暮らし

概要

昨今のライフスタイルの変化により、これまでの住まいに必要であった「食・寝」の要素に「寛ぎ」が加わり、更に「働・学・遊」といった要素も求められるようになった今、住宅は住む人の発想によって自由な使い方が想定される。そこで増えた要素に合わせて単に空間を追加するのではなく、その場の要素を時と場合によって切り替えることで、同じ広さの中でも自由な暮らしが可能になると考えた。また住宅の設備環境についてもIOT化やWi-Fi環境の定着化が広まり、どこからでも自由に操作できる環境になった今、その日の気分や状況に合わせて自ら移動し、目的に合わせて自由に居場所をつくることができる。また空間の自由だけではなく、庭空間も日常の暮らしに取り込むことにより、自然に触れて癒されてその解放感から心も自由になれると考えた。以上を踏まえて、今の暮らしにもかつ時代の変化にも柔軟に対応できる「ボーダレスな家」の提案を行った。

間口と奥行きの差を利用して4棟の庭として一体的にデザイン

特徴

コンセプト 創意工夫で楽しみが広がるボーダーレスな家

工夫次第で広がる自由度の高い暮らし
GARDEN LIVING 庭まで延長するリビング空間
CAR LIVING 気分を変えて車の中を仕事場に
FREE IMA アレンジが可能なLD空間
【コンセプト】
コロナ禍での外出自粛を受け、おうち時間の増加に伴い在宅勤務やおうちキャンプ等が増える中、ワークスペースを追加したり遊び場を新たに確保したりする提案は多い。ただ、単に新しい空間を追加し仕切る方法では、残された空間はどんどん狭く窮屈な場となり、居心地の良くない住まいになると考えた。今回は一戸建てのメリットを最大限に生かして外部空間も取り込み、住まい全体の広さを確保した。また利用パターンを想定して空間を設計したことで、気分や状況合わせて自由にアレンジを楽しめる空間になった。その一方で2階4室対応と個室もしっかり確保することで、目的に合わせて使い分けが可能な柔軟性の高い住まいになっている。また設備や外構商品として付加されているアイテムも、簡単に操作でき、住まい手の発想と工夫一つで活用方法が広がるものにした。よって、住まい手が楽しく簡単に、気軽にアレンジできる住まいを形にすることができた。
【デザインのポイント】
1. 多様化するおうちでの過ごし方に対応できるように、アレンジが可能なLD空間(フリイマ・FREE-IMA) を提案。
2. 創意工夫で活用方法が増えるフレームとシェードを設けることで、楽しみが広がる庭空間(ガーデンリビング・GARDEN LIVING) とした。
3. 家、庭、カーポート(カーリビング・CAR LIVING)を連続させることで、最大限に広がりを感じられる住宅を実現した。
4. ボーダレスを支えるアイテムは、シンプルで使いやすく気軽にアレンジできることを条件とした。
審査員評価
居間、庭(ガーデンリビング)、カーポート(カーリビング)、の3空間の境界がつながって感じられるように丁寧に空間を設計している。カーポートを車のためだけでなく、人の居場所として設計するという着想は、これからはカーデザインなどの変化も促す重要な視点になるだろう。多用途化するための、フレームやライティングダクトのアイデアは効いているし、活動のきっかけとしては、今後はランドスケープデザインや外キッチンなどの可能性もあり得ると思う。新しい暮らしの可能性を開拓していってほしい。