2.1. 外観に個性を出しにくい

建売住宅は、複数の住宅を同時に、同じ建材を使って建てることで価格を抑えています。そのため、外観がほぼ同じような見た目となり個性を出しにくいデメリットがあります。ほかの住宅と被らない外観にしたい方には注文住宅がおすすめです。

2.2. 間取りを選べない

建売住宅では間取りがすでに決まっています。一般的に使いやすい間取りとなっていることは多いですが、家族構成に併せて間取りを変えたり、理想の間取りを反映させたりすることはできません。

ただし間取りについては、注文住宅で建てたとしても思ったように使いこなせず後悔するケースは少なくありません。

2.3. 建築途中の様子がわからない

建売住宅ではすでに完成している住宅を購入するケースが多いため、建築途中の様子がわからず、施工の品質や地盤について自分の目で確認できません。

表向きにはきれいに見える住宅でも、どこかに欠陥が潜んでいる恐れはゼロではありません。ただ、販売元によっては施工中の現場写真や地盤調査資料を見せてくれる場合があります。不安な方は、施工の品質や地盤についてチェックしたい旨を担当者に伝えてみましょう。

2.4. 希望に合うの物件を見つけることが難しい

せっかく住宅を購入するなら、なるべく希望に合う物件を選びたいと思う方が多いはず。しかし、建売住宅ですべての希望を叶える物件を見つけるのは困難です。妥協しなければいけない点は少なからず出てきます。住宅に求める条件に優先順位をつけ、妥協点を決めておきましょう。

3.1. 立地が希望に合わなかった

予算や他の条件を優先して立地を妥協すると、ライフスタイルに合わず後悔する恐れがあります。

住宅の中はインテリアを工夫することで模様替えできますが、立地だけはどう工夫しても変えられません。「思ったより駅や職場が遠い」「日当たりが悪い」などの理由から生活に支障が出る可能性もあるでしょう。立地条件を整理し、優先順位を上げておくのがおすすめです。

3.2. 間取りが使いにくく、不満が残った

間取りは暮らしやすさに直結するポイントです。動線が悪い、部屋数が足りないなどの使いづらさがあると、日々ストレスを感じてしまいます。間取りの変更にはリフォームが必要となるため、気軽には変えられません。将来的な家族構成なども考慮しつつ、ご自身の生活に合った間取りを選ぶよう心がけましょう。

3.3. コスト削減ができなかった

建売住宅はすでに建物が完成していることが多く、設備や部材のグレードを下げてコストを削減するようなことはできません。また、希望する条件に当てはまる物件が見つかり、予算オーバーのまま購入してしまう方も少なくありません。しかし、無理して予算オーバーの物件を購入した結果、ローンの返済が苦しくなり、あとになって後悔するケースもあります。

3.4. 施工に関しての不安が消えない

前述のとおり、建売住宅は施工の過程を見ることができません。しかし、施工ミスなどによる欠陥住宅はゼロではなく、不安に思う方も多いでしょう。対策としては、現場写真を公開している物件を探す、内覧のときに汚れてもいい格好で床下を確認するなどの方法があります。

3.5. 安っぽく見えてしまう

建売住宅では、外観や構造が似た住宅を同じ敷地にまとめて建てます。人によっては、それが安っぽく見えてしまう場合もあるでしょう。特に外観にこだわりや個性をもたせたい方にとっては大きなデメリットとなる恐れがあります。

4.1. 注文住宅よりも割安で購入できる

建売住宅は注文住宅と比べて自由度が低い分、格安で購入できるメリットがあります。同じ広さの住宅であれば、建売住宅の方がお得に購入できるでしょう。月々のローンや初期費用が安く済めば、それだけ生活が楽になります。住み始めてからの暮らしを豊かにしたいなら、建売住宅は賢い選択といえるでしょう。

4.2. 契約前に実物を確認できる

注文住宅は自由に設計できますが、完成するまで実物を確認できません。しかし、建売住宅では契約前でも実物を確認できるため、「想像と違った」というような購入後のギャップがありません。

4.3. メーカー選定と土地探しを一緒に行える

注文住宅では住宅の設計に加えて土地探しが必要となり、手間やコスト、時間がかかります。しかし、建売住宅は土地とセットで購入するため、自ら土地を探す必要はありません。

4.4. 短期間で入居できる

注文住宅では、契約から住み始めるまで1年以上かかることもあります。しかし、建売住宅はすでに完成している物件も多く、契約から最短1ヵ月〜3ヵ月程度で入居できるため、すぐに住みたい方におすすめです。

4.5. 少ない打ち合わせで購入手続きが可能

建売住宅は注文住宅と異なり、何度も打ち合わせする必要がありません。なぜなら、土地探しの手間がなく、設計に関する打ち合わせも不要なためです。土地と住宅を同時に契約できることも時間的なメリットにつながります。

5.1. 建売住宅が向いている方

建売住宅が向いているのは、主に以下のような方です。

• 建物より立地を優先する方　
• すぐにでも入居したい方
• 予算を抑えて家を購入したい方

建売住宅は契約から最短1ヵ月〜3ヵ月程度で住み始められるため、すぐに入居したい方や入居したい時期がすでに決まっている方におすすめです。土地探しや設計に関する打ち合わせも不要で、スムーズかつ簡単に手続きできます。注文住宅に比べて割安なので、予算を抑えて高品質な住宅に住みたい方にもおすすめできます。

5.2. 注文住宅が向いている方

注文住宅が向いているのは、主に以下のような方です。

• 間取りや外観などの希望を満たしたい方
• 時間や手間がかかっても大丈夫な方
• 予算管理がしっかりできる方

時間やお金がかかっても理想の住まいを実現したいという方に注文住宅は向いています。ただし、注文住宅では、かけようと思えばいくらでも時間やお金をかけられます。そのため、予算管理ができずに多額のローンを背負ってしまうこともあり、注意が必要です。