2.1. 分譲住宅との違い

分譲住宅と建売住宅には明確な違いはありません。会社によっては両者を区別せず用いている場合もあります。分譲住宅も土地と建物をセットで販売するタイプであり、建売住宅の一種ととらえることができます。

違いを挙げるとすれば、売り出し方法です。分譲住宅は、不動産会社や住宅会社が大きな土地を細かな宅地に分譲して販売する建売住宅を指すのが一般的で、街区としての景観やデザインを重視し、建物の外観や使用する建材に統一感があります。そのため、近隣に似たようなデザインの住宅が立ち並ぶことが多くなっています。

2.2. 注文住宅との違い

注文住宅は、間取りや外観のデザインなどを施工会社とともに一から設計するのが特徴です。所有している土地に建てるか、新たに購入した土地に建てるかの二択で、土地と建物はセットでは販売されません。

3.1. 住宅の完成形を確認できる

建売住宅は建物完成後に販売となるケースが多いため、実物を現地で確認してから購入を判断できます。完成イメージや図面からはわからない細かな間取りや、内装の仕様、設備の使い勝手なども確認できるため、入居後のギャップを減らせます。

なお、最近は建売住宅でも着工前や建築中に販売する例がよく見られます。こうした物件では、実物に近いモデルハウスでイメージを確認できるほか、施工の様子をチェックできることがメリットとなります。

3.2. 打ち合わせも少なく、時間やコストを抑えることができる

建売住宅はすでに設計プランが決定した状態で購入するため、間取りや設備に関する細かな打ち合わせが不要です。物件によっては、内装仕上げや設備、オプションなどの選択肢が用意されている場合もありますが、注文住宅に比べると打ち合わせの手間は圧倒的に少なく済むでしょう。仕事が忙しくて十分な時間が取れない方や、新居への引越しのリミットが決まっている方なども、スムーズに購入手続きを進められます。

3.3. 注文住宅と比べて安く購入できる

同じ広さの注文住宅と比較して安く購入できるのも建売住宅の大きなメリットです。注文住宅は設計の自由度が高い反面、すべてがオーダーメイドの設計となるため手間がかかるほか、建材や設備の手配にもコストがかかります。一方、建売住宅はメーカーの標準仕様で建てるため、設計にかかる手間や建築資材の手配にかかるコストを削減できます。

3.4. 土地探しが不要

土地と建物をセットで購入する建売住宅は、あらかじめ土地を探す必要がありません。注文住宅では、条件にあった土地を探すのに数ヵ月、あるいは1年単位で時間を要することも少なくありませんが、建売住宅は土地探しの手間がかからない分、スムーズにマイホームが手に入ります。

4.1. 内装や外装などのデザインが選べない

内装や外装などを一から選べる注文住宅に対し、建売住宅はすでに設計プランが決まった物件を購入するため、建物に関する選択肢はあまりありません。間取りや内外装にこだわった自分たちだけの住まいを実現したいという方には注文住宅がおすすめです。

ただ、裏を返せば、建売住宅は家づくりのノウハウに長けた施工会社が住み心地を考えて作った家であり、使い勝手や快適性は保証されているともいえます。

4.2. 希望の間取りや立地の建物を探すのに時間がかかる

建売住宅は土地と建物がセットで販売されるため、立地と建物双方の希望条件があわないと、なかなか購入を決断するのは難しいでしょう。好立地で通勤・通学にも便利な土地に立つ建売住宅であっても、建物の間取りや広さに不満があれば選択肢に入らないでしょうし、反対にどれだけ理想的な間取りの住宅であっても、立地に魅力を感じなければ購入には至らないかもしれません。土地と建物両方の希望条件にこだわり過ぎると思ったより時間がかかってしまう恐れがあるため注意しましょう。

4.3. 似た建物が多い

建売住宅は施工会社の標準仕様で建てられるケースが大半のため、標準的な建材やデザインになることが多く、個性があまりない無難な建物になりがちです。とりわけ分譲住宅の場合は、エリア全体で街並み全体に統一感を持たせることを目的として似たようなデザインの家が立ち並ぶことがよくあります。周囲の家と一味異なるこだわりのデザインにしたいなら、注文住宅を選ぶことをおすすめします。

5.1. 住宅に求める希望条件の優先順位を付ける

建売住宅はすでに設計プランや内外装の仕様が決まっているため、希望条件をすべて叶えようとすると、条件に見合った物件がなかなか見つからない恐れがあります。住まい選びをスムーズに進めるためにも、家族でよく話し合い、住宅に求める希望条件の優先順位を決めておきましょう。

条件に優先順位をつけておくと、物件選びである程度妥協したとしても「優先度の低い条件だから仕方ない」と納得しやすくなり、購入後の不満を最小限に抑えられます。

5.2. 住宅費用の内訳を確認する

土地と建物をセットで購入する建売住宅は、注文住宅に比べ、物件取得にかかる費用が明確なのが特徴です。しかし、細かな費用内訳は住宅を手がける会社によって異なります。パンフレットなどで紹介されている価格はあくまで標準価格で、必要と思っていた設備は追加オプションだったということも多々あります。例えば、エアコンや照明などは標準価格には含まれないケースが多い設備です。

必要な設備の追加によって高額な追加費用が発生することもあるので、売買契約締結前に内訳をチェックしておきましょう。

5.3. 信頼できる不動産会社か確認する

建売住宅の設計プランや仕様・設備などは、開発を手がける不動産会社や住宅会社に大きく左右されます。家づくりを手がけた経験があまりない会社や、ローコストばかりを強みとする会社が手がけた住宅だと、暮らし始めてから後悔することになるかもしれません。建売住宅選び＝手がけた会社選びでもあるという意識を持ち、信頼できる会社が手がける建売住宅を選びましょう。

6.1. すぐにでも入居したい方

建売住宅はすでに設計プランが固まった状態で購入するため、売買契約を締結してから入居までの期間が短いのが特徴です。契約期間から入居までの標準的な期間は3ヵ月程度、建物が完成済みであれば最短1ヵ月程度で入居できる物件もあります。転勤が決まっている、子どもの進学・進級に合わせて引越したいなど、入居を急いでいる方には建売住宅がおすすめです。

6.2. 特に立地にこだわっている方

住まいの立地にこだわっている方にも建売住宅はおすすめです。建売住宅の売主である不動産会社や住宅会社は、独自の流通ルートを通じ、一般市場に流通する前の好立地な土地を優先的に仕入れることが可能です。そのため、個人で土地を探す注文住宅に比べて好立地の物件を見つけやすいでしょう。

6.3. 予算を抑えて家を購入したい方

注文住宅に比べてコストが安い建売住宅は、マイホームにかける予算をなるべく抑えたい方にもおすすめです。仕様や設備のグレードなどを選べる場合、できるだけ標準仕様のままにすることで、さらに費用を低く抑えられるでしょう。

ただし、ローコストばかりにこだわっていると住まいの快適性が下がるばかりか、将来のメンテナンスコストが高くなる恐れもあります。長く住み続けるマイホームですので、初期費用とメンテナンス費用のバランスをしっかり考慮しましょう。

ポラスの建売住宅の特徴

これまでに数多くの建売住宅を手がけてきたポラスは、生産量や品質、精度において国内トップクラスのプレカット工場を持っており、木造住宅の品質に大きく関わる木材の高い加工能力を誇ります。さらに、グループ全体で22年連続（2024年時点）グッドデザイン賞を受賞するなど、高いデザイン性も評価されています。

ポラスでは、埼玉県・千葉県・東京都の各地で現場見学会も実施しています。ポラスの住まいづくりをぜひご自身の目でお確かめください。