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平成18年6月12日

IHクッキングヒーターの安全性と加熱性能のお知らせ

独立行政法人 国民生活センター(平成18年5月10日付)のホームページ https://www.kokusen.go.jp/ 及び、『たしかな目』(国民生活センター発行の月刊誌)にて、IHクッキングヒーターの安全性と加熱性能と題して、評価レポートが掲載されました。

消費者へのアドバイス

  1. 揚げ物調理をするときは必ず付属の天ぷら鍋を使用するとともに、油の量や設定を守り、調理中はその場を離れない

    揚げ物調理をするときは、付属の天ぷら鍋を使用し天ぷら(揚げ物)キーで温度設定すれば、油の量が少ないとき(200g)でも危険な状態にはならなかった。しかし、煮物や炒め物の調理のときに使用する加熱キーで揚げ物調理を行うと、油が高温になり発煙するものもあった。揚げ物調理をするときは必ず付属の天ぷら鍋を使用するとともに、油の量や設定を守り、調理中はその場を離れてはならない。

  2. 最大火力で予熱等を行うと、鍋底の温度が短時間で上昇し危険なので、火力は弱めで使用する

    予熱や空焚きの状態で火力が最大になっていた場合、鍋底の温度は短時間で上昇し赤熱することがあった。少量の油を入れたまま最大火力で予熱したり、高温となった鍋に油を注ぐと発火する場合もある。

    最大火力での予熱は避け、弱めの火力で様子を見ながら予熱するよう留意する。間違っても少量の油を入れた鍋を最大火力で予熱したままにして、その場を離れたりしない。

  3. オールメタル対応品のアルミや銅の鍋の湯沸かし時間は、ステンレス鍋の2倍以上かかり、熱効率も悪く、湯沸かし費用がかかることに留意する

    オールメタル対応の機種は、今まで使用できなかったアルミや銅の鍋を使用することができ、便利になったといえる。しかし、実際にアルミや銅の鍋でお湯を沸かすとステンレス鍋の2倍以上の時間を要し、水量が多い場合(3リットル)はあまり実用的とはいえないものであった。熱効率もステンレス鍋の76〜81%に比べ、41〜58%と低く、費用もかかるので留意する。

    また、特にアルミや銅の鍋の加熱後は、お湯を沸かしただけでもトッププレートの温度が300℃以上の高温になっているものもあり、冷めるまでに時間がかかることから不用意に手を触れてやけどを負わないよう注意する。さらに、軽いアルミの鍋やフライパンを使って調理したときは、それらが動いたり浮力(反発力)を生じたりすることがあるので留意する。

  4. 心臓ペースメーカーなどの医療器具を使用している人は、使用にあたっては医師に相談する

    電磁波による身近な機器への影響が考えられる。特に心臓ペースメーカーについては、「IH式電気炊飯器の電磁波の影響により、植込み型心臓ペースメーカーの設定がリセットされた」という事例も報告されている(厚生労働省医薬局)。心臓ペースメーカーや植込み型除細動器などの利用者は、IH炊飯器と同じ原理で動作するIHクッキングヒーターを使用するときは、医師と相談すること。

  5. IHクッキングヒーターの設置には、200V電源が必要なので、場合によっては200Vの引き込み工事や配線工事が必要なほか、電力会社との契約電流の変更も必要となる

    IHクッキングヒーターは、200Vの電源を必要とするため、単相2線式の100Vの家庭では、単相3線式の200Vへの引込口配線取替工事が必要となる。また、ガスコンロや100Vの電気コンロから取り替える場合は、200V専用の配線工事が必要となる。工事費用は個々の家庭の状況により異なるが、目安として既に単相3線式であれば4〜10万円、単相2線式の場合は9〜12万円程度となる((社)全関東電気工事協会による)。また、IHクッキングヒーターは最大で約30Aもの電気を消費し、他の電気製品と同時使用することを考えると、電力会社との契約電流を変更しなければならない場合もある。

詳しい内容は国民生活センターHPをご覧下さい。