報道関係者各位

平成20年10月8日

ポラスグループ (株)ポラス暮し科学研究所

発想の転換で誕生した光を通す耐力壁
「クリスタル・マジック」2008年度グッドデザイン賞受賞

(株)ポラス暮し科学研究所(本社:埼玉県越谷市、代表:中内セイコ)が開発した、「透明」な樹脂素材を使用し光を通す耐力壁「クリスタル・マジック」(分類:住宅用設備)が2008年度グッドデザイン賞を受賞いたしました。受賞理由は構造上の安全性能を確保しながら、明るく、見通しの利く開放的な空間を実現できる点を評価いただきました。ポラスグループでは6年連続、同研究所の受賞作は6作品目となります。

(1)「透明」な素材を用いることで光を通す壁を実現

木造住宅で大空間を実現させるためには壁を少なくすることが必要ですが、耐震性能上不可欠な柱や耐力壁を省くことは困難で、当然のことながら室内に閉塞感をもたらしていました。今回の「クリスタル・マジック」は耐力壁自体に光を通す「透明」な樹脂素材を用いるという発想の転換で開発を行い、壁でありながら視覚的な空間を広げることで開放感を得ることを可能にしました。(写真1)

木材でつくったものと同等の耐力を発揮させるために実験を重ね、数ある樹脂素材の中から透明度が高くなおかつ粘りの強い素材を選定、ボルトの最適な設置箇所・間隔を確立するなどして、技術的に困難であった強度を確保しました。また、意匠性の観点から樹脂素材を支えるフレームの形状の検討を重ね、構造要素を隠したシンプルなスタイルとなるよう配慮しました。(写真2)

(2)厳しい敷地条件であるほど効果を発揮

都市部に多い狭小敷地や住宅密集地で、隣家との距離が近く窓の位置が限定され十分な自然光が室内まで届かない住宅の室内の壁に使用することで、限られた自然光をより効果的に取り込むことができます。また今後は、窓ガラスと二重の形で併用すれば全面開口の光溢れる大空間が可能となるなど、さまざまな使用用途が考えられます。

(3)空間を仕切る壁本来の特性も発揮

現在は改良段階ですが、樹脂素材とフレームの間に光源を埋め込んで、来客時や夜間など室内を隠したい場合に樹脂素材を発光させ半透明にすることにより、視線を遮ることが可能です。(写真3)

お問い合わせ先
ポラスグループ 株式会社ポラス暮し科学研究所 構造G 照井 住岡 野本
TEL 048-987-9111
FAX 048-987-9130